Wensleydale
スウェイルデールに似ていますが、もう少し「里の香り」のするデールで、アクセスも悪くなく、手軽に本格的なデールの素晴らしさを味わえるデールといえるでしょうか。
西のはずれのホーズから始まり、アスクリッグ、エイスガース、レイバーンまでがウェンズリーデールです。

「ウォレスとグルミット」に登場して有名になった、ウェンズリーデール・チーズがこのデイルの特産品で、ホウズでそのチーズ作りを見学することも可能です。

なお、このデイルは他のデイルと異なり、川の名前とデイルの名前が一致しません。川の名前はRiver Ureと言いますが、デールの名前は流域の村、Wensleyから来ています。なお、ウェンズリーデールからはいくつかの派生デイルも分岐しています。例えば、エイスガースの南から分岐するビショップデール 、ミドルハムから分岐するカバーデール などです。

このウェンズリーデールは、「世界でもっとも有名な獣医さん」、ヘリオット先生の好きな三大デールのひとつでもありました。彼が実際に診療で活躍したのは、サースクの東のハンブルトン丘陵あたりが多かったようですが、彼はこの3つのデールに往診に行くのが何より好きだったようで、そのために彼の「ヘリオット・サーガ」の舞台は意図的にこれらのデールズのどこかに設定して描かれたとのことです。

また、BBCで彼の小説がドラマ化されたときも、その舞台として選ばれたのが、ウェンズリーデールのアスクリッグでした。BBCのTVドラマ化の前に、彼の最初の小説、"If Only They Could Talk"が映画化されたのですが、その際のロケ地はノース・ヨーク・ムーアだったそうで、ヘリオット先生としては違和感があったようです。

また、ヘリオット先生がよく歩いたコースは、現在ヘリオット・ウェイと呼ばれ、多くのウォーカーを惹きつけているそうです。ヘリオット先生が最も好きだったのは、この地区の3つのユースホテル(エイスガース、ケルド、グリントン)に泊まる3泊4日コースです。

2003年夏にデイルズを回った際に、このワイルド・オクスノップのコースを車で通りましたが、距離は短いものの、結構なアップダウンがあって、歩いて踏破するとなると、それなりの覚悟と装備が必要な気がしました。その代わり、眺めはすこぶる付きの素晴らしさです。

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