2002年8月19日 (月曜日) 晴れ時々曇り 最高気温22度

Leeds - Ilkley - Leeds - M62 - M6 - M56 - Llandudno


ヘイリーズの朝食は美味だった。日曜日の夜の宿泊だったので、われわれのほかには宿泊客は居ないようで、レストランとサービスを独占させてもらった。YS君が9時にヘイリーズまで迎えに来てくれた。
チェックアウトし、YS君の先導に従って、彼の家の駐車場にアベンシスを置きに行く。


Ilkley
その後、YS君のカリーナでイルクリームーアへ向かう。今日もすごい晴天である。
イルクリームーアの上は絶景だった。どこにカメラを向けても絵葉書状態である。ここもヘザーが満開だった。カウ &カーフ・ロックという地質学的にも珍しいと言われる岩山を越えて、イルクリー・ムーアを散策する。月曜日だと言うのに、たくさんの人々がウォーキングを楽しんでいた。


イルクリー・ムーアから東を臨む。絶景。真ん中はここの名物、カウ・アンド・カーフ・ロックの岩山。

その後、下山してイルクリーの町に入る。
ここは小さなハロゲイト、とも言うべき洒落た町である。ハロゲイトのティーハウスの名店、ベティズ・ティールームも出店を出している。この町には「チャリティー・ショップ」というセコハン専門のお店が数軒あり、それぞれを覗いてみる。中古の衣類、アクセサリー、本、雑貨などありとあらゆるものがあるが、アンティークとは違うので、味わい深い代物はあまり置いていなかった。


イルクリーの町の中で。右はベティズ・ティールーム。ハロゲイトの本店と同じ雰囲気の店構え。


Leeds - M62 - M6 - M56 - A55
その後リーズのYS君宅に戻り、おいしいお茶をいただく。(お茶、と言っても、実際には昼食以上の内容で、おおいに満足しました。ありがと、YS!)

今日はこれから北ウェールズまでM道路の移動なので、YS君にM62まで送ってもらう。田舎専門トラベラーは、都市からの脱出が苦手で、いつも迷いまくるため、先導してくれると非常に助かる。

M62に入って最初のジャンクションの手前で、YS君と別れを告げ、われわれはそのまま M62を走リ続ける。M道路はさすがに交通量が多いし、速度も速い。われわれは急ぐ旅ではないので、MAX時速70マイルでちんたらちんたら走る。

M62 からM6に入り、少々渋滞したものの、スムーズにM56に分岐し、A55に入る。M道路の分岐は、走行車線ごとに何マイルも手前から表示が出てくるので、それさえ見ていれば迷うことは少ないと思う。

マンチェスターの環状線に入る手前あたりで小雨がぱらつくが、じきにやんでしまう。その後、イングランド内はずっと曇りで、ウェールズに近づくと急激に陽が差して来た。しばらく走ると、道路標識が英語とウェールズ語の二ヶ国語表示になってきた。A55に入ってしばらくすると、右側に海が広がり始める。午後のやわらかな日差しに輝いて、非常に美しい。


海が右手に見えてきた!スランドゥドノのパーキングは二ヶ国語表記。


Llandudno
4時にスランドゥドノ到着。A470に分岐して町の中心部へ向かう。
スランドゥドノの町は、ビクトリアンスタイルというかアールヌーボーというか、装飾過剰のかわいい建物の多い海浜リゾートだった。パーキングに車を止めていると、かもめがやって来た。パーキングの Pay & Displayで駐車券を買うと、バイリンガル表示で、ウェールズ語が先、英語がその次に書いてあった。

スランドゥドノの町は、「不思議の国のアリス」のモデルとなったアリス・リデルが、その昔、夏休みを送った町ということで、アリス専門ショップがあるとのこと。まずはそのショップへ向かう。トリニティ教会の近くで、小さなショップだったが、品揃えはたくさんあり、アリス・ファンなら満足できると思う。また、「ウサギの穴」というミュージアムも併設されていたが、むやみに入場料が高いのでパスした。


アリス・ショップの店先。右はその中。アリス・ファンには垂涎ものグッズ多数あり。

その後、パーキングに戻りながら、町を散策する。途中の靴屋で、「いかにもブリティッシュ」な緑色の長靴がバーゲンになっていたので、思わず衝動買いしてしまう。いわゆるWellington bootsで、通称Wellieである。7ポンドという、とてもお手ごろな値段だった。

「ここまで来たのなら、海も見たいね」、と桟橋へ向かう。さすがに有名観光スポットだけに、かなりの人出だったが、お年寄りが多いせいか、うるさくはない。英国の海浜リゾートというのは始めてみたが、日本の海水浴場とは大違いで、優雅というか、時間の流れ方がゆるい。


スランドゥドノの街角にて。右はビーチ前のプロムナード。さすが海浜リゾート、人出が多い。

その後、A470に迷いながら戻って、本日の宿泊先、ボディスガッセン・ホールにチェックインする。
ホテルの前庭に駐車しているのはレンジ・ローバー、メルセデス、ジャガー、ポルシェなど錚々たる車ばかりである。このホテルのThe AAの評価は赤四つ星で、さらに、ヨーロッパのクラシックなホテルグループである「ルレ・エ・シャトー」の一員でもある、素晴らしいホテルなのだ。

我々にあてがわれた部屋は、パイナップル・ロッジという名前のエレガントなスイートだった。パイナップルはどういうわけか、ボディスガッセン・ホールのシンボルマークにも使われており、その名前のついたこの部屋は、いわゆる「ホテルの看板部屋」らしく、ホテルのブローシャーにも紹介されている。このホテルは、全部で客室数が30に満たないが、すべてメイン・ビルディングから離れたコテッジに配置されており、すべてがスイートらしい。また、この部屋の前はイングリッシュガーデンとなっていて、抜群のロケーションを楽しませてもらった。これも早めに予約を入れた役得だろう。


ボディスガッセン・ホールのコテッジ、パイナップル・ロッジにて。ここもスイートだった。なぜかバスルームが2つもあった。

ディナーは7時から。いかにも英国紳士、という風体ののおじさんウェイターが、うやうやしくメニューを持ってやってきた。
妻はスモークサーモン、モンクフィッシュ、チョコレートプディング。私はダックのテリーヌ(中身はほとんどフォアグラでしつこいけど美味)、ウェルシュ・ブラック・ビーフ、洋ナシぞえアイスクリーム。ボディスガッセンは、レストランも赤ロゼット2個もらっているので、美味だった。特にデザートはすばらしい。

料理は先日泊まったクロムリックス・ハウスのほうが上だったと思うが、デザートに関してはボディスガスレンの方が上だと思う。例によって、ラウンジでコーヒーを楽しむ。月曜日の夜なのに、たいした混雑である。宿泊客だけでなく、地元の人々がたくさんディナーに来ている。

8時半に部屋に帰って、西側を見ると、スノードニア山地が夕映えで美しい。明日も天気だな、と思った。


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