Christ Church Cathedral, Oxford, Oxfordshire
オクスフォードのクライスト・チャーチは、オックスフォード大学の最大かつ最も裕福な構成カレッジの1つです。オックスフォード主教管区の大聖堂でもあります。 伝統のある貴族的なカレッジとして知られ、13人のイギリス首相を創り出している(ケンブリッジ大学卒業生全体の歴代イギリス首相は15人)。 また、小説の舞台としては、イーヴリン・ウォーの 「ブライヅヘッドふたたび(Brideshead Revisited)」、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」、ハリー・ポッターシリーズの舞台となっています。 このクライスト・チャーチの大聖堂には、モリス商会の製作した素晴らしいステンドグラス・ウィンドウがあります。 |
Lady Chapelにある、Vyner Memorial Windowは、Burne-Jonesがデザインし、モリス商会が製作したステンド・グラス・ウィンドウの代表作です。モリス商会のステンド・グラス製作技術が円熟した時期の作品で、ラファエル前派のステンド・グラスとして見ごたえのある作品です。 |
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こちらはセント・セシリア・ウィンドウです。これもBurne-Jones、Morris & Co.の代表作と呼ぶのにふさわしい出来栄えのウィンドウでした。 |
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Chapel of Remembranceにあるこの窓も、バーン・ジョーンズならびにモリス商会の代表作です。このデザインも大ヒット作だったらしく、英国各地のパリッシュ・チャーチで見ることが出来ます。 |
上記の拡大です。 なお、このセント・キャサリンのモデルは、Edith Liddellだそうです。Alice in Wonderlandのアリス・リデルのお姉さんだそうです。 |
これもモリス商会の大ヒット作、"Hope, Charity and Faith"です。Burne-Jonesのデザインです。 このデザインの窓を持っている教会、全英でいくつぐらいあるのか、見当がつきません。 なお、同じテーマを扱っても、デザイナーがWilliam Morrisになると、ずいぶん違った印象の窓が出来上がります。オクスフォードの北東にあるBicesterの町で見ることが出来ます。 |
こちらは、オクスフォードの守護聖人、セント・フライズワイドの窓です。 デザイナーは、Burne-Jonesですが、製作はPowellsです。1857年にパウエル社が、D.G. Rossettiにこの窓のデザインを依頼したのですが、ロセッティはバーン・ジョーンズを代わりに推薦したのでした。 バーン・ジョーンズはこれがきっかけで、数年間、パウエル社のデザイナーとして活躍し、その後、モリス・マーシャル・フォークナー商会に参加します。バーン・ジョーンズがパウエル社を去ったとき、その後釜としてパウエル社の新たなデザイナーとして就任したのが、Hnery Holidayでした。 この窓と、前述のVyner Memorial Window、 Saint Secilia Windowを比べると、モリス商会におけるウィリアム・モリスの役割がよくわかって興味深いです。すなわち、ステンド・グラスの色彩計画です。 同じBurne-Jonesのデザインでも、ビクトリアン・ゴシックに基づくパウエル社のこの窓の配色は、派手で美しくはあるけれど、あまりに煩雑で、ちょっと離れると何が描かれているのかよくわかりません。 モリスの色彩計画は地味かもしれませんが、より斬新でユニークだったのです。 |
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