Christ Church Cathedral, Oxford, Oxfordshire



Christ Church Cathedral

オクスフォードのクライスト・チャーチは、オックスフォード大学の最大かつ最も裕福な構成カレッジの1つです。オックスフォード主教管区の大聖堂でもあります。 

伝統のある貴族的なカレッジとして知られ、13人のイギリス首相を創り出している(ケンブリッジ大学卒業生全体の歴代イギリス首相は15人)。 また、小説の舞台としては、イーヴリン・ウォーの 「ブライヅヘッドふたたび(Brideshead Revisited)」、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」、ハリー・ポッターシリーズの舞台となっています。

このクライスト・チャーチの大聖堂には、モリス商会の製作した素晴らしいステンドグラス・ウィンドウがあります。



Vyner Memorial Window, 1872

Lady Chapelにある、Vyner Memorial Windowは、Burne-Jonesがデザインし、モリス商会が製作したステンド・グラス・ウィンドウの代表作です。モリス商会のステンド・グラス製作技術が円熟した時期の作品で、ラファエル前派のステンド・グラスとして見ごたえのある作品です。



Vyner Memorial Window Detail




Vyner Memorial Window Detail




Vyner Memorial Window Detail




Vyner Memorial Window Detail




Saint Cecilia Window, 1874-75

こちらはセント・セシリア・ウィンドウです。これもBurne-Jones、Morris & Co.の代表作と呼ぶのにふさわしい出来栄えのウィンドウでした。



Saint Cecilia Window Detail




Saint Cecilia Window Detail




Saint Cecilia Window Detail




Saint Cecilia Window Detail




Saint Cecilia Window Detail




Saint Cecilia Window Detail




Saint Cecilia Window Detail



Saint Catherine Window

Chapel of Remembranceにあるこの窓も、バーン・ジョーンズならびにモリス商会の代表作です。このデザインも大ヒット作だったらしく、英国各地のパリッシュ・チャーチで見ることが出来ます。




Saint Catherine Window

上記の拡大です。

なお、このセント・キャサリンのモデルは、Edith Liddellだそうです。Alice in Wonderlandのアリス・リデルのお姉さんだそうです。



Spes, Caritas, Fides (Hope, Charity and Faith) c.1870s

これもモリス商会の大ヒット作、"Hope, Charity and Faith"です。Burne-Jonesのデザインです。
このデザインの窓を持っている教会、全英でいくつぐらいあるのか、見当がつきません。

なお、同じテーマを扱っても、デザイナーがWilliam Morrisになると、ずいぶん違った印象の窓が出来上がります。オクスフォードの北東にあるBicesterの町で見ることが出来ます。



St Frideswide Window in the Latin Chapel, 1858

こちらは、オクスフォードの守護聖人、セント・フライズワイドの窓です。

デザイナーは、Burne-Jonesですが、製作はPowellsです。1857年にパウエル社が、D.G. Rossettiにこの窓のデザインを依頼したのですが、ロセッティはバーン・ジョーンズを代わりに推薦したのでした。

バーン・ジョーンズはこれがきっかけで、数年間、パウエル社のデザイナーとして活躍し、その後、モリス・マーシャル・フォークナー商会に参加します。バーン・ジョーンズがパウエル社を去ったとき、その後釜としてパウエル社の新たなデザイナーとして就任したのが、Hnery Holidayでした。

この窓と、前述のVyner Memorial Window、 Saint Secilia Windowを比べると、モリス商会におけるウィリアム・モリスの役割がよくわかって興味深いです。すなわち、ステンド・グラスの色彩計画です。

同じBurne-Jonesのデザインでも、ビクトリアン・ゴシックに基づくパウエル社のこの窓の配色は、派手で美しくはあるけれど、あまりに煩雑で、ちょっと離れると何が描かれているのかよくわかりません。

モリスの色彩計画は地味かもしれませんが、より斬新でユニークだったのです。




St Frideswide Window Detail




St Frideswide Window Detail



St Frideswide Window Detail



St Frideswide Window Detail