Bicester, Oxfordshire



St Edburg's Parish Church

ビスターは、1085年に作成された英国最古の土地台帳、Domesday Bookに記載されているほど歴史の古い町です。

最近では、オクスフォードシャーで最も成長している町の一つとなっています。M40のジャンクションが近く、オクスフォード、バーミンガム、そしてロンドンへのアクセスが容易であるのが、その要因とのことです。

このセント・エドバーグ教区教会には、モリス商会の初期のステンド・グラス・ウィンドウがあります。



East Window of South Chapel, "Faith, Hope and Charity" by Morris & Co., 1866

サウス・チャペルの東窓です。モリス商会がステンド・グラス・ウィンドウを作り始めた初期の作品です。

モリス商会の"Faith, Hope and Charity"には、Bune-Jonesがデザインした大ヒット・バージョンが別にあります。St. Martin (Cumbria)を代表として、各地の教区教会で見ることの出来るもので、並び方は左からSpes, Caritas, Fidesと並んでいます。

これはその大ヒットバージョンとは別バージョンで、ウィリアム・モリス本人がデザインしたもののようです。足元の人物はFord Madox Brownのデザインに見えます。並び方もつづりも、こちらはSpes, Fides, Charitasと異なっています。

バーン・ジョーンズ・バージョンの華麗さに比べて、こちらは古拙の趣というか、枯れた味があって、なかなか良いものでした。

やはり1860年代のモリス商会(正しくは、この頃はまだモリス・マーシャル・フォークナー商会でしたが)のステンド・グラス・ウィンドウは、後の時代のものに比べて味わい深いものが多いと感じます。



Spes (Hope)

Spesはラテン語で、「希望」を意味します。




Fides (Faith)

Fidesはラテン語で、「信仰・確信」を意味します。




Caritas (Charity)

Caritasはラテン語で「慈愛」を意味します。

これらの、Fides, Spes, Caritasの3語は、コリントの信徒への手紙13章13節、「それゆえ信仰と希望と愛、この三つはいつまでも残る。その中で最も大いなるものは愛である。」から取られたもので、ステンド・グラス・ウィンドウのデザインの定番です。
ラファエル前派の画家・ステンド・グラス・デザイナーの、Henry Holidayも、Kirkby Lonsdale (Cumbria)の教会で使っていました。

このビスターの教会のパターンは、モリス商会としては、とても珍しいと思います。並び方もつづりも違う貴重品です。



Window




Window



Window

これもWilliam Morrisのデザインだと思います。

同じ構図で、Burne-Jonesがデザインしたものは、Cheddleton (Staffordshire)や、Bingley (North Yorkshire)で見ることができますが、ウィリアム・モリス・バージョンは、珍しいです。



Window

こちらは、モリス商会のデザインではありません。



Bicester Village Outlet Shopping

ビスターの町が昨今人気があるのは、このアウトレット・モールがあるからではないでしょうか。



Bicester Village Outlet Shopping

様々なデザイナー・ブランドの製品がアウトレット価格で買うことが出来ます。(ヒースロー空港の免税価格よりも安かったです。)

私が訪問したときは日曜日だったので、かなりの人出で、広い駐車場もいっぱいになっていました。