2002年8月22日 (木曜日) 晴れ時々曇り 最高気温22度

Sparsholt - Petersfield - Hartfield - East Grinstead (Standen) - Heathrow Airport


朝食は、昨日のディナーとは違うダイニングルームだった。より明るい部屋で、朝食にはふさわしい。ここの窓の外の風景も、ハンプシャーののどかな風景の広がる心和むものだった。サービスも相変わらず良い。

朝食後、チェックアウト。ジェネラル・マネージャーのトムリン氏が写真を撮ってくれる。庭が自慢らしくて、ワン・マイルのロングウォークについて説明してくれる。これからピータースフィールドのテディ・ベア・ミュージアムに行くといったら、「あそこはとても有名ですね。でもうちにも特製のベアがあるんですよ。いかが?」とレインストン・ハウス特製のベアを見せてくれた。セーターにホテルのロゴが刺繍してある。商売上手なトムリン氏に敬意を表して、購入となった。これで、手持ちのベアがまた増えてしまった。


レインストン・ハウスの朝食部屋。真ん中はこのホテルのオリジナル・ベア。


Petersfield
ピータースフィールドへの道はA272。迷うこともあまりなく、順調にルートをたどる。この道は、典型的なイングランドの田舎道。交通量が少ないので、60マイル強で飛ばしてしまう。3桁のA道路は、一番走りやすい。

ピータースフィールドには10時ごろに到着した。パーキングからハイ・ストリート方面に歩いていくと、ベア・ミュージアムの看板を発見する。


ピータースフィールドの町に到着。どってことない田舎の住宅街だが、歴史を感じる。右はベア・ミュージアムへの案内表示。

ドラゴン・ストリートという、ちょっと町外れにその小さなミュージアムはあった。
いやはや、すごい量の収集品である。あとで聞いたら、お店の奥様の収集だそうだ。ミュージアムの横にショップが併設されていた。シュタイフ、ディーン、ハーマン、メリーソートなどメジャーなものが中心だが、限定バージョンのレアなベアがいっぱいいた。

昨日のアバーガベニーのベア・ショップもすごかったが、ここはまた一段とすごい。UK限定のウィンター・ベア(そり付き)、めがねをかけて「野中のバラ」のオルゴールが鳴るシューベルト・ベア、ピータース・フィールド・ミュージアム特製の限定ベア、スコットランド政府のお墨付きのベアを購入してしまう。持って帰れるのか?相変わらず学習能力の欠如を露呈してしまう。

10%ほどディスカウントしてくれた。また、VATの返還手続きもしてくれた。奥さんと妻の記念撮影をしていたら、ご主人が、「ほい、この子を抱いて写真を撮りなさい!」とシューベルト・ベアを渡してくれた。サービス精神旺盛である。


ベア・ミュージアムにて。

ピータースフィールドを出て再びA272を走る。ミドハーストの町は通過しただけだが、古い建物も残る雰囲気の良い町に見えた。カントリーハウスで有名なペットワースで飲み物を購入するためにスーパーマーケットへ。今日のランチもシトラスミックスジュースとウォーカーのクリスプス。

次に目指すのはサセックスのハートフィールドの村である。
ここは、Winnie The Poohのふるさとで、Pooh Corner(プー横丁)というあまりにベタな名前のショップがある。また、そこに到着する前に、アシュダウン・フォレストという「100エーカーの森」の舞台となった森を通過する。A272からA22、そしてB2026に入り、アシュダウンフォレストに入る。期待していたのに、たいしたことのない森である。


アシュダウンフォレストを猛スピードで通過、ハートフィールド村に到着。


Hartfield
そこを抜けてしばらくいくと、ハートフィールド村に到着。小さな村なのに、路上駐車がすごい。駐車スペースを探しているうちに、Pooh Corner の前を通過してまい、気がつかなかった。

車を降りて、近くを歩いているおじさんにショップの場所を聞いたら、「うーん、このあたりはWinnie The Poohゆかりの場所だとは聞いとるけど、そんな店がここにあるんか?わし、マンチェスターから旅行に来ているもんだで、このあたりのことはよーわからんのだわ。」とのこと。いわゆるマンキュニアンという訛りで、わかりにくい。

ターナーズヒル方面に歩いていき、村の入り口近くにそのPooh Cornerがあった。店内で日本人に出会う。妻は、バス停でも会ったと言う。今回の旅行で日本人に会うのは久しぶりである。お土産を少々購入して、スタンデンへ向かう。


Pooh Cornerのお店は小さかった。また、ハートフィールドで見かけたB&Bの名前はハニー・ポット。


Standen
Forest RowからEast Grinsteadを経て、田舎道をしばらく走ると、例によって、NTのかしわの葉マークの茶色い標識が登場する。
左折して森の中を入っていく。間違ってセイントヒル・マナーの入り口に入ってしまったが、すぐに間違いに気づき、Uターンしてスタンデンへ向かう。ゲートで、ナショナル・トラストの入会申請書を見せると、「スコットランドで登録して、ここまで来たの!」と入り口のお姉さんがびっくりしていた。

スタンデンは、ナショナル・トラスト所有のお屋敷で、ウィリアム・モリスの片腕とも言うべき建築家のフィリップ・ウェッブの代表作である。ウェッブは家具デザイナーとしても有名だが、彼のデザインした家具や小物、そしてモリスの壁紙やテキスタイルといった、アーツ&クラフツ運動の精華とも言うべき作品が多数陳列されている場所である。

スタンデンの中は、ケルムスコット・マナー同様、モリス商会の壁紙、テキスタイルでいっぱいだった。また、フィリップ・ウェッブの家具もすばらしい。スタンデンはウェッブの建築らしく、およそ時代の流行とは無縁の、個性豊かだが生活しやすそうな素敵な家であった。

一通り見たあと、ショップに行く。昨日のケルムスコット・マナーとはちょっと違う品揃えで、ここも楽しかった。また、本日は夜9時過ぎのフライトで、それまでおなかを持たせなければならないので、久しぶりにまともなランチをとることにした。スタンデンのカフェテリアで、サセックス・ソーセージ・ロールというものを注文。4ポンド以上もするが、不味かった。妻の食べていた普通のクリーム・ティーがやたらおいしそうに見えた。


スタンデンにて。右は、昼食のサセックス・ソーセージ・ロール。これぞ英国の味か?^^;


A64 - A23 - A25
スタンデンを出て、いよいよラストスパート、ヒースロー空港に向かう。
途中、A264沿いのペトロルステーションで最後の給油を行う。「これからヒースローに向かうところなんです。」と店のおやじさんに言ったら、「ヒースローへのM道路はすっごく混んでるから気をつけてね」と言われる。

信号つきの大きなラウンドアバウトからM23へ入る。確かに交通量が多い。でも左側車線は空いているし、スピードも60マイルぐらいなので走りやすい。M25 に分岐してヒースローを目指す。M3とのジャンクションを過ぎ、M4とのジャンクションが近づくと俄然交通量が増えて、スピードが30マイル前後まで落ちるが、渋滞まではいかない。地図を見ると、アラモ・レンタカーのオフィスは、M25の14番出口で降りると近そうに見える。


Heathrow
ところが14番出口で降りて空港に近づいてみるが、どこがレンタカーの返却ステーションなのか、さっぱり分からない。
ぐるぐると何回か走っていも分からないので、「ターミナル1,2&3はこっち」の指示に従ってターミナルの中に入ると、いきなりRentacar Returnの表示を見つける。そうか、ターミナルの中にあったんだ!

ALAMOの表示があるところまで車を走らせる。車の中にキーをつけたまま、車を降りればそれでレンタカー返却の手続きは終了。シャトルバスに乗せてもらってターミナル3まで移動する。


レンタカー返却ステーションの出口にて。アラモはナショナル・レンタカーとの共同ステーションだった。

ピータースフィールドでのベア購入で、さらに手荷物が多くなったので、空港でダッフルバッグを購入するはめになってしまった。買い物に加えて20ポンドも余計な出費となり、これでキャッシュをすべて使い果たす。手荷物をダッフルバッグに詰め込み、鍵をかけて預けようと思う。しかし、エクセスだろうなあ。

どきどきしながらJAL のチェックインカウンターへ。重量を測るとやっぱりエクセス。しかも、超過分は500ポンドだと言う。エクセスは予想していたものの、その金額には大ショックである。「払いますか?」とチェックインカウンターのお嬢さんがウィンクする。10万円はいくらなんでも痛いので、「払わなくても良い方法があるんですか?」と聞くと、ダッフルバッグを手荷物にすればOKと言う。はじめからそう言ってくれ、心臓に悪い。

手荷物検査場で、アーミーナイフを持っていたことを思い出し、申告するとすごく怒られた。「あんた、英国で飛行機に乗るときのルールを知らんの?」と怖い顔をしてにらまれたので、うなだれて、「捨ててください、、、、、」と言うしかなかった。うーむ、もったいない。

例によってなかなか帰国便のゲートが決まらない。待合所で、茨城県にいたことのあるというパキスタン人のおにいちゃんと話しているうちに、ようやくJALからのアナウンス。19番ゲート。ヒースローは広くて、ゲートまで移動するだけでも10分以上かかり、いい運動になった。

ようやく飛行機に乗り込む。あとは食事、映画、爆睡、、、、、、。うつらうつらしているうちに成田に到着。名古屋便へのトランジットをあたふたとこなし、今年の英国旅行も、無事終了。


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