Whitby, Yorkshire



Beautiful Town, Whitby

ウィトビーは北海に面した、美しい港町です。

A171を西から走ってきて、坂道を下り始めると、いきなり目の前にウィトビーのオレンジ色のレンガ屋根、真っ青な北海の素晴らしい景色が広がってきます。

その昔から捕鯨などの漁業が盛んで、世界で始めて世界一周を成し遂げたキャプテン・クックが、その大航海前に住んでいた町でももあります。



An old battle ship "Grand Turk"

ドックに古い帆船が係留されておりましたが、キャプテン・クックのエンデバー号ではなく、グランド・タークというバトル・シップでした。



Whitby Abbey

ウィトビーのランドマークは、なんと言ってもそのアビイの廃墟でしょう。

北海を臨む断崖の上に立つその姿は、英国の数あるアビイの廃墟の中でもトップクラスの美しさです。

この廃墟を見に行くためには、港から100段以上ある階段を登っていかなくてはなりませんが、それだけの甲斐はあります。



Series of Arches

ウィトビー・アビィの美しさは、リーヴォー・アビィと同じく、完全に壊れている部分と、あまり壊れていない部分のバランスが美しいところにあると思います。




East Window

ウィトビー・アビィの東窓です。

ウィトビー・アビィは、ベネディクト派の大修道院で、西暦657年にNorthumbriaの王、Oswyによってその基礎を築かれ、Lady Hildaが初代の修道院長として任じられました。

西暦867年に、ウィトビー・アビィはバイキングの攻撃に襲われ、見捨てられることになってしまいました。

その後、William de Percyが西暦1078年に再建しましたが、ヘンリー8世の修道院解散令によって、またしても1540年に破壊され、今日の廃墟と成り果ててしまいました。

たまたま私の訪れたのは、陽の光のまぶしい8月だったので、廃墟特有の物悲しさは希釈されていましたが、これが真冬のゲイルが吹く季節だったりしたら、この廃墟は果てしなく陰鬱に見えることでしょう。

Bram Stokerが、この廃墟を見て、「吸血鬼ドラキュラ」を書くインスピレーションを得たのは、そんなときだったのかもしれません。



Looking at North Sea

Abbeyの廃墟はいろいろありますが、海沿いに建つ廃墟はそんなに多くないと思います。

ウィトビー・アビィの魅力は、その背景に北海がある、ことではないでしょうか。この日のように天気が良いと、明るい海とのコントラストで、さらに素晴らしく見えました。


St Mary's Church

アビィの壮絶な存在感の前では目立たない存在ですが、美しい海辺の教会です。



Over One Hudred Steps

これがウィトビーの市街地からアビィに上る100段以上の階段です。荷物を持っていると、とても大変ですが、どこかに預けるなりしてでも、アビィの勇姿は見る価値があると思います。