Tilehurst, Berkshire



St. Michael's Church

タイルハーストは、バークシャーのレディングの北部にあるパリッシュで、かつては独立した行政単位だったのでしょうが、現在ではレディングの郊外という感じです。

このセント・マイケル教会は、12世紀までさかのぼる歴史を持つ古い教会ですが、1855年に、オクスフォードのG. E. Streetによって、英国ゴシックスタイルに改修されました。

この工事を請け負ったストリートの事務所は、ウィリアム・モリスが徒弟修業のために入った事務所です。また、同事務所の同僚には、将来モリスの片腕となるPhilip Webbがいました。つまり、この教会は、モリス商会と縁の深い教会だったようです。




Morris & Co. Window, 1869

この教会の最大の魅力は、このウィンドウです。
デザイナーは中央ウィンドウ上部がバーン・ジョーンズ、それ以外の部分はウィリアム・モリスです。



Minstrel Angel designed by William Morris

典型的なモリスのデザインによる、ミンストレル・エンジェルです。アカデミックな意味では、決して上手ではないと思います。

しかし、古拙の趣というのか、中世のウィンドウを忍ばせるようなフラットな造形、そしてエンジェルの周りの星の配置など、見ていて飽きません。
パターンデザインとしては大傑作だと思います。



Minstrel Angel designed by William Morris




Minstrel Angel designed by William Morris





Contrast of Morris and Burne-Jones

モリス・ウィンドウの上部です。モリスのデザインとバーン・ジョーンズのデザインの違いがよくわかります。



Minstrel Angel designed by William Morris

このエンジェルは、ウィンドウの最上部を飾っているものです。この笛を吹くエンジェルは、モリスのデザインで、いくつものパターンがあるようですが、このタイルハーストのものが一番好きです。



Virgin and Child by Edward Burne-Jones

このバージン・アンド・チャイルドだけが、モリスの平面的なデザインと異なっており、バーン・ジョーンズのデザインとなっています。

Victorian Window

典型的なビクトリアン・ゴシックのウィンドウです。G.E.Streetのデザインにはよく合っていると思います。



Victorian Window

こちらもビクトリアン・ゴシックなウィンドウです。



Wedding

訪問したときはちょうど結婚式が終わったところでした。土曜日に教会を訪問すると、このように結婚式に出くわすときがよくあり、妨害しないように神経を使います。