Sturminster Newton, Dorset (June 8th, 2008)
マーンハルからB3092を南下すると、スターミンスター・ニュートンの村に到着します。ここは北ドーセットの古いマーケット・タウンで、1219年にマーケット・チャーターを獲得した古い歴史を持っています。 これは村の教区教会、セント・メアリー教会です。 |
この教会を訪問した第一の理由は、このハリー・クラークのウィンドウを見るためでした。 Harry Clarke (1889–1931)はダブリン生まれのステンド・グラス・デザイナー、イラストレーターで、アイルランドのアーツ・アンド・クラフツ運動に大きな影響を与えました。 アイルランド人でカトリック教徒のクラークは、ほとんど英国国教会のステンド・グラスのデザインをしなかったようですが、ここのウィンドウは数少ない例外のようです。 |
上記の3連ウィンドウの左側のフィギュアです。ハンガリーのセント・エリザベスとのことです。とても美しいウィンドウでした。 アーツ・アンド・クラフツ様式ではあるのですが、1921年という時代からアール・ヌーヴォーからアール・デコの影響も多いデザインとなっています。 |
聖母マリアと幼子イエス・キリストです。幼子イエスの描き方はデザイナーによって千差万別ですが、クラークの描き方はあまり神々しさはなく、近所の悪ガキのような表情です。^^ |
こちらはセント・バーバラです。緻密なステインの描き方です。 |
羽があるのでエンジェルでしょうが、ずいぶん俗っぽい表情のエンジェルです。 |
こちらは女性ステンドグラスデザイナー第1号の、メアリー・ローンズの作品です。師匠のクリストファー・ホールより保守的な作風に見えます。 |
ローンズの窓の左側の拡大です。 |
ローンズのウィンドウのトレーサリーの部分です。ここのデザインは師匠譲りのアーツ・アンド・クラフツに基づくスタイルです。 |
作者不明ですが、美しいヴィクトリアン・ウィンドウでした。 |
この教会には、クリストファー・ウェッブの若い頃の作品もありました。 Christopher Webb (1886-1966)は、Sir Ninian Comperの元で学んだ伝統主義者で、15世紀のステンドグラスのような軽い色彩のデザインを得意としました。 |
スターミンスター・ニュートンの村はずれにある水車小屋が博物館になっていたので寄ってみました。 古い時代の製粉をテーマにした博物館です。 よほど暇なのか、係りのおじいさんが付きっ切りで説明してくれて、いかにして小麦を精白して粉にするか、とってもよくわかりました。 |
上記の水車小屋の中の工具室です。古い工具が転がっていて興味深かったです。 |