Langton Green, Kent (June 3rd, 2008)
スペルドハーストから5分も南下すると、ラングトン・グリーンの村に到着します。A264を少し西に走ると、そこにこの村の教区教会、オール・セインツ教会があります。 この教会を訪問したとき、ドアが閉まっていました。諦めて帰る前に、念のためにと思って教会の周りを一周してみると、裏に託児所があって、そこはたくさんの子連れのお母さんでにぎわっていたのですね。 日本でもお寺が幼稚園や保育園を経営することが良くあるように、英国でも教会が託児所を経営していることは結構多いように思います。とりあえず、託児所から教会へ入れてもらい、無事に中を見ることが出来ました。 |
この図柄は、先ほど訪問したスペルドハーストのセント・メアリーでも見ましたが、こちらはよりはっきりとウィリアム・モリスのデザインだとわかります。バーン・ジョーンズに比べて「ヘタウマ」なんですね。^^; しかし、味わい深いウィンドウでした。 この教会にあるモリス商会のウィンドウは、すべてウィリアム・モリス自身のデザインで固められています。通常、モリス商会のウィンドウはバーン・ジョーンズの方が多いのに、珍しい傾向です。モリスのヘタウマが好きな私にとってはうれしいですが。^^ |
預言者ばかり集めたウィンドウがありました。これはエレミヤです。 |
これはイザヤです。 |
これはエゼキエルです。 |
これはダニエルです。 |
また、四大福音記者のウィンドウもありました。 モリス商会の四大福音記者のデザインと言えば、バーン・ジョーンズのそれがとても有名なのですが、この教会の四大福音記者のデザインは珍しいことに、ウィリアム・モリスなんですね。 バーン・ジョーンズに比べると、アカデミックな意味ではとてもかないません。でも味わい深いデザインで、私は気に入りました。 まず、こちらは聖マタイです。天使を抱いているのでわかります。 |
まず、こちらは聖ルカ。牛を抱いているのでわかります。 |
まず、こちらは聖マルコです。ライオンを抱いているのでわかります。 |
まず、こちらは聖ヨハネです。鷲を連れてているのでわかります。 |
マグダラのマリアです。聖具室の中という変わったところにありました。託児所のおねえさんが、「こっちにもあるわよ」と教えてくれなかったら、絶対に見つけることは出来なかったでしょう。^^; |
こちらはパウエル社のウィンドウです。白ユリを持っていますから聖処女マリア様に間違いないですが、またえらく色っぽいBVMです。BVMに翼が付いているというのもユニークです。 このデザインは、1890年代初期までパウエル社のデザイナーだったヘンリー・ホリデイのものを焼きなおして使っているのでしょう。 ホリデイのBVMは何種類かありますが、これが一番奔放なデザインだと思います。 |
この教会の東窓はケンプの作品でした。 人物の造形などは、まごうことなきケンプのスタイルなのですが、配色が彼としては非常に珍しいです。 めったにこんなカラフルな色は使わず、ひたすら上品でクールで近寄りがたい色使いが多いのです。本当に珍しいです。 |
オール・セインツ教会のすぐ隣にあるパブ、The Hareです。看板はそのまんま、でっかい野ウサギが描かれていました。 ここでお手洗いを借りにいきましたが、快く貸してくれてありがたかったです。 |
ラングトン・グリーンから東に5分ほど走ったラストホールにあるセント・ポール教会です。 ここにもモリス商会が製作したグラスがあるとのことだったので、行ってみましたが残念ながらドアがロックされていました。 |