Easthampstead, Berkshire
イーストハムステッドは、ヒースロー空港の近く、レディングとブラックネルの間にある町です。 ここの教区教会、セント・マイケル・アンド・セント・マグダレン教会には、Edward Burne-Jonesのデザインでモリス商会が製作した、最高水準のステンド・グラス・ウィンドウがあります。 |
教会を訪問したのは、8月の土曜日の午前中でした。残念ながら、教会のドアがロックされていたので、前の家で尋ねると、「角の家が鍵をもっているはずですよ。」、と教えてくれました。 さっそく行ってみると、これがレクトリー・ハウスでした。チャイムを鳴らすと、若いレクターが出てきてくれ、教会のドアの鍵を開けてくれました。 中はさすがにすばらしい、の一言に尽きます。レクターさんの話によれば、この教会のパトロンが、John Ruskinの知り合いで、ウィンドウを作るならモリス商会を使うべき、と進言されたんだそうです。 |
この教会の顔とも言うべき東窓は、バーン・ジョーンズの傑作、「最後の審判」でした。三連のウィンドウをひとつの窓のようにしてデザインする手法は、バーン・ジョーンズの円熟期の特徴です。また、このモチーフは、バーン・ジョーンズの故郷、バーミンガム大聖堂のウィンドウにも使われています。 |
東窓上部の拡大です。 |
東窓中央部の拡大です。 |
東窓、右上部の拡大です。 |
東窓、中央下部の拡大です。 |
東窓、左ウィンドウ中央です。 |
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上記ウィンドウの最上部の拡大です。 |
セント・マイケルとエンジェルという、モリス商会の定番テーマです。 上記のウィンドウと違って、ウィリアム・モリスもエドワード・バーン・ジョーンズもなくなってかなり経った1914年のウィンドウです。やはり両者が生きていて、監督の目が行き届いていた時期の作品に比べると、硬いです。 |
上記の拡大です。1914年という時期を考慮すれば、かなりよく出来ているほうだと思います。 しかし、OxfordのChrist Churchにある、これのオリジナルに比べると、あまりに様式化されすぎてしまった感じで、ちょっとつまらないです。 |
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この教会には、モリス商会以外のウィンドウもあります。 Church Stained Glass Windowsという、素晴らしいウェブサイトがあるのですが、その情報から判断すると、Wailesの作品だと思います。 ビクトリアン・グラスとしては、おとなしめな配色ですが、それでもモリス商会のウィンドウに比べると、原色が目立ちます。 |
これも、Church Stained Glass Windowsの情報から勝手に判断すると、Lavers & Westlakeの作品だと思います。 ビクトリアン・グラスはどれもよく似ていて、判断がつきにくいです。タイトルと窓の数から判断するしかありません。違っていたらごめんなさい、です。 |
これも推論ですが、Wailesかな・・・。 Church Stained Glass Windowsの情報によれば、この教会の3連ウィンドウは、3つのファーム、Morris & Co., Kempe, Wailesによって作られているようです。 Morris & Co. や、Kempeは、一目見ればわかるスタイルですから、消去法でWailesかな、って感じです。 まあ、とにかくビクトリアン・ゴシックです。ぎんぎんぎらぎらです。^^; |